● 2007/09 ロングロッドで石積み攻略 ●

 先月に引き続き、今月も穴釣りでムラソイを探ってみた。狙いをつけていたのは、以前から気になっていた石積み堤防だ。道路から見えていてアクセスも楽な場所だけど、なぜかムラソイ狙いのアングラーを見かけたことがない。

 この釣り場は駐車場の真下がシロギスの釣れる砂浜で、その両脇に石積みの堤防がある。右側にある石積み堤防のさらに先は、みごとなまでの磯がつながっている。その小さなワンドには海藻帯があり、ムラソイやカサゴにとっては絶好の隠れ家になっている。

 今回の釣り場は、その右側の石積み堤防だ。磯が目の前にあるので、そちら側がムラソイの居そうな穴が多く見える。堤防の付け根から先端まで、まんべんなく探ることができそうだ。

 この石積み堤防は、両側がスロープ形状に石が積まれている。だから水際に立っても、短いロッドだと自分が移動しないとすべてを探ることができない。徐々に海へ近づきながら、穴を順番に探っていくようになってしまう。

 自分の足元を探るのが基本の穴釣りなので、移動することによって足音で警戒されないようにしておきたい。そうなると普段から使っているショートロッドよりも、長さのあるロングロッドが便利だ。

 自分が動かなくても、水辺から離れた位置で穴を探ることができるのが楽でいい。もちろんロングロッドは扱いにくく、ピンポイントを探るのにコントロールがやりにくい。でもそれ以上にメリットはあり、ムラソイに警戒心を与えないことが釣果につながるはずだ。

 この日は、さらに別のことも考えていた。いつもは平気で歩いていながらも、足元を探るムラソイ釣りだけど、少しでも警戒心が低いタイミングを狙ってみたときの結果を知りたかった。

 朝マヅメのタイミングは狙ったことがあるけれど、それはあくまでも日が昇ってからの話し。今回は夕マヅメを狙ってみることによって、より捕食に対して高活性になると思われることを立証したかった。

 これらを試すために準備したタックルは、普段はエギングに使っているDaySquid86Evolutionだ。8.6ftのロッドで、この石積みはほとんど探りきることができそうだ。ラインはスムーズ・ロックフィッシュで、その先に餌木SPリーダーの12ポンドをつないである。

 ジグヘッドはシラスヘッドの2.7gで、ソフトルアーは最近お気に入りのパラマックス2インチで、カラーは010(パールグロウ)だ。夕暮れで薄暗くなっているので、夜光カラーが本来の威力を見せつけてくれることだろう。

 さて、harukaと石積み堤防へ降りていき、まずは堤防の先端を目指した。これには理由があり、まだ辺りは明るいので、少しでも水深のある先端側から探るためだ。

 夕マヅメの薄暗くなるタイミングは、水深が浅い堤防付け根付近に残しておきたかったからだ。そうすることによって、警戒心が少しでも薄れて釣りやすくなると想定してのことだ。

 まずは先端に積まれている平らなテトラのスキマを探ってみた。しかしテトラの穴にはムラソイがお留守だったのか、まったく反応はなかった。まんべんなく丁寧に探ってみたものの、とうとう当たらずじまいだった。

 そして数mほど戻り、テトラ際の石積みを探ることにした。先にharukaが探っていたけれど、どうやら喰いが浅くて掛けそこなったらしい。いつものように大騒ぎして悔しがっている。

 そこでちょっとharukaにイジワルして、その穴をボクが狙ってみることにした。石のキワを狙ってゆっくりと沈め、そのまま持ち上げてみた。すると一気にロッドが絞り込まれて、まずまずのムラソイをキャッチすることができた。当然ながら、harukaは横で怒っている(^^;

 さ〜て、辺りが薄暗くなり始めたので、これから入れ喰い(・・・のはず)タイムの開始だ〜。石積みの穴を片っ端から探りながら、harukaとどんどん釣り歩いた。

 思惑通りに、穴という穴のすべてからといっても過言ではないほど、ムラソイとカサゴが連発ヒットしてくる。ムラソイは岩が露出した部分の穴で、海中に沈んだ岩の横からはカサゴが喰ってくる。これほどまでに高活性になるとは、ちょっと意外でもあった。

 今回は夕マヅメのムラソイが釣りやすくなるかを確認できて、またひとつ新たな発見だった。当然のような気もするけれど、こういった切り口は聞かなかったからね。プレッシャーを考えた結果だったね。


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