「フィールドの実態」

 多くの夢を乗せて、各地でのアオリイカ人気は爆発中だ。エギングも、そのアオリイカ人気の中で、確実に盛り上がりを見せている。しかし今年の関東では、残念なことに例年ほどの釣果がでていないみたいだ。アジの泳がせ釣りでも、例年ほど釣れないという残念な結果は同じみたいだ。

 そんな折に、最近では残念な現象が起きている。各地で見られる光景なのだけど、泳がせ釣り師の場所取り。これが今年になって、目に余るほどに多くを見受けるようになってきた。地域性もあるのかもしれないけど、自分の場所を確保するために、近くへ他の人を近づけさせないような行動を取る人が多くなってきている。以前だったら、広範囲を端から端まで流すくらいだったので、釣り方次第で譲り合って何とかなったんだけど、どうも最近は様子が違ってきている。

予備の竿まで準備して・・・

 先日静岡県の某堤防で遭遇したのは、とても信じられないようなできごとだった。隣の泳がせ師から20mほど離れて(これだけ離れて釣れる日って少ないですよね)堤防に入ったら、エサを付けてない予備の竿を持ってきて、斜め30度ほどで岸に向かって仕掛けを投げ入れた。ボクの目の前を横切って、明らかにそこで釣りをさせないための妨害行為だった。反対側には、荷物を散らばせて極端に場所を広く取っている。

 それまで流している仕掛けを、こちらへ向けて投げ直すくらいだったら、仕掛けが流れるのを待てば何とかなる。しかしこの場合は違う。明らかに釣りをさせないため、自分の近くで釣りをさせないための行為だった。それまでにも何度か見たことがあるのだけど、自分がやられるとさすがに頭にきた。当然確信犯な訳だから、注意をしても返事はなし。全くの無視状態だ。ホントにいつもやっているのだろう。なんせそれだけのために、エサを付けてない予備の竿までを準備してきているのだから。

来て良かったな・・・思える釣り場作り

 エギに比べると、泳がせ釣りの場合には、エサの準備や仕掛けのセットまで大変だ。ちょろっと釣りにきて、さっと釣って帰るエギングが嫌いなのかもしれないと思った。でも、その人は他の泳がせ釣り師にも、全く同じような行為をしているようだ。釣れないことの腹いせなのか、理由は全く想像もつかない。釣り師のマナーなるものがクローズアップされているけど、これはマナーとかいう言葉を当てはめたくもないほどの卑劣な行為だと思う。釣り好きに悪い人はいないと言われるけど、きっとこういう人は、釣りが好きな人ではないのだと思う。釣りが好きだとか、釣りが趣味だなんて、絶対に言って欲しくない。

 こんな経験をして、今になって思うことがある。釣りってちょっとばかり流行りすぎたんじゃないか・・・、手軽なだけに自分優先の人が自由気ままになりすぎているんじゃないか・・・って。良いか悪いかは別として、ボク自身の思いとしては、こんなふざけた行為はして欲しくないし、当然する気もない。少しでもいいから、釣りにきた人(余暇を楽しみにきた人)にとって、来て良かったな・・・って思えるような釣り場であって欲しい。今時こんなことを願っている人って、ほとんどいなくなっちゃったのかなぁ・・・。