1998/09 東伊豆・多賀沖のシイラ


 いよいよ真夏のターゲットがシーズンインだ。信じられない人もいるだろうけど、ビッグなシイラが手漕ぎボートで簡単に釣れちゃうんだ。今年は初期から湾内に入り込んでいるので、ロングランで手軽なシイラゲームを楽しめるチャンスの年かも知れないよ!

データ
  • 今回のターゲット
  • エリア
  • 予想シーズン
  • 他に狙えそうなターゲット
シイラ
東伊豆・多賀沖
夏〜秋
サバ、マゴチ、ヒラメ、アオリイカなど


 オフショアルアーの夏は、シイラで始まると言っても過言ではないだろう。夏になると「シイラはまだかなぁ」と言う会話が至るところで聞かれるようになってくる。
 実は、手漕ぎボートの世界でもこの常識が当てはまるんだ。専門に狙っている人はまだ少ないんだけど、ボクたちの仲間のようにコソッと楽しんでいるルアーマンがいるのも事実なのでR!
 いつもの年だと秋も深まる頃、ペンペンシイラの大群が湾内に入り込んできたという情報で釣行を始めるんだ。
 でも、今年は5月に入ると沖でシイラがたくさん釣れるようになってしまった。更に、岸近くの定置網にもコンスタントに入るようになってしまったんだ。


 そんな折り、6月初旬から東伊豆の多賀沖にある定置網にも、メーター級のシイラがたくさん入って困るとの情報が飛び込んできた。これはボクたちにとって、最高の情報だったと言うわけ。
 しかし、肝心の天気の方がなかなか味方してくれなかった。情報を貰って最初の日曜日は、ウネリと強風で出船出来ず、翌週は強い雨とウネリにより断念。そして3週目の週末に最後の望みをかけたのだった。これ以上遅くなると原稿の締切に間に合わない!
 この日はようやく天気にも恵まれて、曇り空ながらも風やウネリのないのんびりムードの雰囲気だ。目的地である伊豆多賀・戸又港のボート屋さんへ到着し、まずは同行者のマッチョ・鈴木くんと海の様子を堤防へ見に行った。
 すると沖(沖と言ってもすぐ目の前の50mくらい)には何やらナブラらしき物が見える。手前の小型のものはどうやらチビカマスのよう。
 そのちょっと沖には広範囲に渡って、イワシの大群が何かに突き上げられている。最近は大サバが好調だったので、てっきりサバが集まっていると思ったんだ。しかし後でこれが間違いであることが分かった。
 慌ててボート屋へ飛び込むと、そこには悪夢のような出来事が待っていた。なんとボートが予約されていないのだ。ちゃんと確認予約をしたのに、しかも3週続けて!
 ボート屋のオヤジは、そんな予約受けてないと突っぱねる。結局はボートが無いと言うのだ。こんなふざけた事って、長年やっていて初めてだ。しかも次々と来るお客さんは常連らしき人ばかり。どう考えてもおかしい!


 どうにもならないので、しばらくキャンセルの様子でも見ながら待ってみたが、全くそんな気配無し。久しぶりに出船出来る天気なので、キャンセルなんているはずないね。
 もう2度とここには来るもんかってマッチョと誓い、すぐ隣にある富久屋さんに電話をすると、快くボートを貸してくれるとのこと。急いで戸又港を後にして、砂浜のボート乗り場へと急いだ。せっかくのナブラがいなくなったら取材がパーだから必死だ。
 ボクは小学校2年の娘と2人で、マッチョは1人でボートを全開で沖に向けて漕ぎだした。ちょっと遠いけど、岸に近いので頑張って漕いで行ったのだ。
 すると岸から50mほどの沖で、何かがイワシを追い上げている。ひょっとしてこっちにもサバが回ってきてくれたのかと思い、神様に感謝しながらルアーをキャスト。
 ジーッと突然リールのドラグが鳴り始めた。2投目でヒットしたのはサバではなくシイラだった。まさか本当にこんな早い時期から湾内まで入り込んでいるとは。しかもメーター級のビッグサイズがピョンピョン飛び跳ねている。
 しかし、これはあっけなくバラシてしまった。その後は一気に最初に狙っていた場所まで漕いでいったのは言うまでもない。何しろ向こうに見えるナブラの方が、ナブラの面積もシイラも大きそうなのだ。
 結果はこれが正解で、アイルマグネットSB105mmをガボガボ追いまくってくる。手漕ぎボートだから追ってくるシイラと視線の高さが近く、物凄い迫力を感じる。


 いつの間にかボートの周りは、イワシとシイラの大群に囲まれてしまった。娘は怖がっている。背ビレを出してボートの周りでイワシを追い回す姿は、さながらジョーズを思い出させてくれる。
 とにかくボートから1mほどの位置でSBを動かすと、目の前でガァバッと飛び出してくるのだから、興奮のるつぼと化したのは言うまでもない。ヒットと同時に徐々にボートごと引っ張っていくのだから。
 3尾のメーター級を釣った時点でヘトヘト。何故か普段よりランディングに時間が掛かってしまうのが、妙に不思議だった。乗合船と何が違うのだろうか?
 今回一番苦労したのがランディングだ。カコミでも書いたが、タオルを使って何とか引きずり上げることに成功した。皆さん、手漕ぎボートの釣果は侮れませんヨ!


ポイント

逃げ惑うイワシを見つけよう

 例年は秋になると、湾内にシイラが入り込んでくる。その時期には小型のいわゆるペンペンシイラサイズが多いのだ。しかし今年は違う。6月の取材時には、既にメーター級が姿を現していたのだ。
 岸から50mも離れると、至る所に逃げるイワシの姿が見られる。それを見つけたら、その下でイワシを追うシイラを釣ったも同然なのだ。

伊豆多賀・富久屋 0557-68-1166


ランディング

タオルを忘れずに持っていこう

 今回は予想以上の大きなシイラに驚かされてしまった。ここまで大きなサイズは、ボクも手漕ぎボートでは経験がない。それなりのネットを準備していたのだが・・・。
 結局タオルを使ってのハンドランディングをするハメになってしまったのだ。タオルを濡らして手に巻き付け、浮かせたシイラの尾の付け根を握って持ち上げたのだ。